北北東 东北偏北

第27回東京国際映画祭「アジアの未来」部門出品作品。

 中国東北部にある田舎の村で連続強姦事件が起きる。捜査にあたるのは李隊長。彼は軍隊で偵察部隊にいたということだが,実際は料理人でしかなかった頼りない隊長だ。その村にはブタの種付けで有名な蔡老婦人がいる。彼女は文革前は大学教授だったが,こんな片田舎で暮らしているのである。今でも毎日遅くまで勉学に勤しむ彼女は犯人逮捕にも大きな力になるかもしれない。果たして連続強姦事件は解決されるのだろうか?

 雄大な中国の東北部の田舎を舞台に,太っちょの李隊長の活躍がユーモアたっぷりに描かれる。中国語では性犯罪を行う者のことを「流氓」と呼ぶ。連続強姦事件を起こした流氓を捕えようと右往左往する田舎の人々を描くのが本作のメインテーマである。
 時代は文化革命終了から二年経った時代。この時代設定が面白い。捜査に協力する蔡老婦人は実は知識人で,どうやら都会の大学の教授だったのが文革で田舎に送られて来たということらしいことが分かって来る。そして,ようやく名誉が回復され,教授職へと復帰するらしい。なるほど,そういうことが中国の至るところで起こっていたのですね。
 李隊長はふっくらと太っていて憎めない人物である。この映画を観ているとどういうわけだか,松竹映画のある種類の映画を思い出す。そう言えば,音楽も松竹映画っぽいではないか!こんなのんびり温かい映画も日本映画にはたくさんありましたよね。

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