第27回東京国際映画祭ワールド・フォーカス出品作品。
2014年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作品。
奥深い人間スケッチが短いコントの連続としてつながっていく。その短いコントはいくつかが密接に関連し,その多くはブラック・ユーモアに満ちあふれている。計算尽くされた画面設計は驚愕すべきものだが,この作品をベストに押すヴェネツィア国際映画祭こそ恐るべしだと私は思う。
そう言えば,前作の「愛おしき隣人」も相当変な映画だったと思い返す。だが,本作の方がさらに変だ。しかも,翌日には「あぁ,そんな映画あったよな」と思っていたりして(たぶん,短いコントの連続であるためだろうと思う),でも,思い返すとはっきりと多くのシーンを思い返すことができたりして,やはり奥が深いのかもしれない。
なかなか言葉でこの感覚は表現できないので,実際に本作を観てもらうしかありませんね。