シャドウデイズ 鬼日子

第15回東京フィルメックス コンペティション参加作品。

 赵大勇監督の長篇第二作。
 レンメイは中国で最も高地にある村の出身である。彼は都会に住んでいたが,彼女が妊娠したため,子供をこの村で生んでもらおうと帰って来た。彼の叔父さんは町長をしていて,彼を喜んで受け入れてくれた。しかし,彼がやって来てすぐに警察が姿を見せた。どうやら,レンメイは都会で殺人に関わっていて,参考人として彼のことを追って来たようだが,叔父さんは知ってか知らずか,警察には彼のことを話さなかったようだ。
 レンメイはすることもないので,叔父の勧めで計画出産を管理する部署の手伝いをし始める。どうやらその部署にはノルマがあるらしく,子供がいる家庭の女が更に出産するのを知ると,無理にでも堕胎させてしまうような部署なのだった。そして,…。

 レンメイと彼女は結婚していない。彼の叔父は村への滞在を快く許しているようで,結婚せずに子供を作るということにはどうもいい顔をしていないようだ。やはり,中国の奥地の村はかなり封建的なのだろう。そして,このことが後の悲劇に直接つながってくる。
 中国では産児制限が行われている。だから,村では計画出産を管理しなければならない。その最高責任者は町長ということになるのだろう。だからこそ,無理に堕胎させるようなことがあると,町長は鬼だと言われ,村民からも排斥されてしまうのだ。しかも,本作では,直接に堕胎させられた水子の映像まで出すような演出が施されている。おそらくその祟りなのだろう,町長は足に怪我を追ってしまう。確かに中国映画ではあまり見ない演出だと思う。
 無理な堕胎は母体への影響も大きい。そして,それは直接的な悲劇へと結び付く。静かで素晴らしい環境の村で起きてしまう悲劇。現代中国の一面を垣間みる事ができる。

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