七日 第28回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ

年老いた祖母と暮らす一人の男の一週間を淡々と追い続ける映画。月曜日から翌週の月曜日まで,男は目覚め,洗面し,ゴミを出し,新聞を取り,朝食を食い,仕事に出かける。仕事は牛舎での牛の世話だ。仕事をし,昼食を食い,帰途につき,夕食を食べ,寝る。それが繰り返される。セリフは一切なく,撮影監督・方又玹の実に力強いモノクロームの映像と,音楽監督・渡辺雄司による土着めいた圧倒的存在感を持つ音楽が映画を支配する。
毎日の繰り返しという観点で言えば,小林政広監督の「愛の予感」を思い出す人が多いかもしれないが,「愛の予感」はあくまでもミステリであり,ラブストーリーであり,毎日の繰り返し映像が,信じられないような緊迫感を生んでいる。しかし,本作はそれとは対照的に,全く逆の方向性を示しているように思える。単調なる繰り返し。しかし,それが実に魅力的なのだ。この映画を観て退屈だと言う人には,この映画を語る資格はないように思える。

©大田原愚豚舎

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