今は正しくあの時は間違い (지금은맞고그때는틀리다) 第28回東京国際映画祭 ワールド・フォーカス

映画監督のチュンスは自作の上映会で講演するため水原の町を訪れる。連絡の不手際から一日早く着いた彼は画家のヒジョンと出会う。そして,二人は喫茶店に行き,飲み屋へ。そして二人は酔っ払う。すなわち,いつものホン・サンスのパターンとなる。ところが,本作はわずかな初期条件の違いから,わずかに異なってしまう物語が二通り語られるのだ。物語が異なってしまっても,登場人物の行動パターンや内面は同じなわけで,異なる角度から別の物語を観客は観ることになる。同様なパターンを持った作品が今まであったかどうかはちょっとわからないが(あってもおかしくはないようにも思える),観客によって反応は異なるのではないかと思う。主役であるチュンスのにやけぶりを見るにつけ,これはホン・サンスだからこそ許される映画のようにも思える。果たして,これをホン・サンス・マジックだと言っていいものなのかどうか?
「自由が丘で」の編集と言い,新しい試みを繰り出すホン・サンス。いやはや,まいっちゃいますよね(笑)。

© JEONWONSA Film Co.

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