The Kids (小孩) 第28回東京国際映画祭 アジアの未来

ジアジアが好きだったバオリーは,ある日屋上でいじめられている彼女を助けて親しく付き合うようになった。突然場面は現在へ移動する。二人には既に子供がいる。バオリーは定食屋で働き,ジアジアはカフェで働いている。ただ,ジアジアはカフェの店長とできているらしい。もちろん,「いい人」であるバオリーはそんなことは露とも知らない。
二人はバオリーの母親と一緒に住んでいる。二人が働きに出ている間,幼い子供の面倒はその母親が見ているのだが,彼女はギャンブル好きで,賭け麻雀に子供を連れて行ったりしている。
一間のアパートでは手狭だし,そろそろ引っ越しを考えていたが,頭金をバオリーの母親が賭け麻雀で使い込んでしまった。せっかく二人で働いて貯めた金なのに。

貧困から抜けだそうにも抜け出せない生活。幸せならばそれでもいいが,ジアジアがカフェ店長とできていることからもわかるように,未来が見えない生活には飽き飽きしているようでもある。そこへバオリーの母親の使い込みである。どうにもならなくなってしまった若者の行く末は自ずと見えている。
バオリーはいい人過ぎるのだ。映画では子供の誕生は全く描かれていないが,実はこの子供はバオリーの子供ではないのかもしれないとさえ思う(私はずっとそう思って映画を観ていた)。厳しい映画ではある。でも,台湾の今がそこには描かれている。

©Public Television Services

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