父のタラップ車 (Merdiven Baba) 第28回東京国際映画祭 アジアの未来

ファズルは空港で清掃員をしている冴えない中年男だ。家では家族に馬鹿にされ,妻にはとうとう出て行かれてしまった。何かしなければと,今までは贅沢だと考えていた車を買うことにした。会社から中古を買えば,安く手に入るらしい。しかし,買った車が空港で使われるタラップ車。アメリカ製だが,相当古い。LNG ではなく,ガソリンで走る車だ。とすれば,維持費もバカにならない。しかもタラップが着いたまま!それを知った家族にはまた馬鹿にされた。
ところが,それが吉と出たのだ。町内で火事が起き,タラップがはしごの役を果たして人命救助をしたのだ。ニュースにも出た!バカにしていた近所の人たちも彼に一目置くようになった。しかも,それがきっかけとなり,タラップ車を借りに来る人が続出。ついにはCM出演するまでになった!家族もようやく怒りをおさめてくれるのだった。

ダメ男がある日突然注目の的となる。今までも随分と使い古されたストーリーではある。もちろん,タラップ車を登場させるというのはおそらく初めてではあろうけれども。コメディ仕立てのトルコ映画。なかなか観る機会のないトルコ映画を観られるのは映画祭の一つの楽しみでもある。映画を観ることによってその国の生活が見えてくる。確かに,遠い国にも同じ笑いを共有するような人が住んでいることがわかる。でも,日常生活は全然違うのだが。そんなことを観ることも映画の大きな楽しみであろう。

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